忘形見(読み)わすれがたみ

精選版 日本国語大辞典 「忘形見」の意味・読み・例文・類語

わすれ‐がたみ【忘形見】

〘名〙
① 忘れないようにと遺しておく記念の品。
古今(905‐914)恋四・七一七「あかでこそ思はんなかは離れなめそをだに後のわすれがたみに〈よみ人しらず〉」
② 父が死んだとき、母の胎内にあった子。遺腹。また、一般に親の死後に遺された子や子孫をいう。忘れ児。遺児
源氏(1001‐14頃)手習「など忘かたみをだに、とどめ給はずなりにけん」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報