(読み)かたじけなむ

精選版 日本国語大辞典 「忝」の意味・読み・例文・類語

かたじけな・む【忝】

〘他マ四〙 (形容詞「かたじけない」の動詞化) かたじけないと思う。かたじけながる。おそれ多く思う。ありがたがる。
続日本紀‐天平神護二年(766)一〇月二〇日・宣命「今は身も敢へずあるらむものを、夜昼退(まか)らずして護り助け仕へ奉(まつ)るを見れば、可多自気奈(カタジケナミ)なも念(おも)ほす」

かたじけな【忝】

(形容詞「かたじけなし」の語幹) かたじけないこと。おそれ多いこと。ありがたいこと。「や」を伴って感動をこめていう時に用いられることが多い。
※宇津保(970‐999頃)国譲中「あなかたじけなや。わづらはしく御こころざしあるを、あふごえ給へる」

かたじゅけな・い【忝】

〘形口〙 (「かたじゅうけない」とも) 「かたじけない(忝)」の変化した語。
歌舞伎・いとなみ六方(1674頃)五「うるしいうるしい、かたぢうけない」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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