精選版 日本国語大辞典 「思掛・思懸」の意味・読み・例文・類語
おもい‐か・く おもひ‥【思掛・思懸】
〘他カ下二〙
① ある事を心にとめる。気にかける。また、前もってこうなるだろうと考える。予想する。
② 恋しく思う。懸想(けそう)する。慕う。
※伊勢物語(10C前)八九「昔、いやしからぬをとこ、我よりはまさりたる人を思かけて」
おもい‐かか・る おもひ‥【思掛・思懸】
〘自ラ四〙
① 人や物事にひかれて心がそちらへ寄る。
※枕(10C終)二六八「めでたしと思はんを、死ぬばかりも思ひかかれかし」
※史記抄(1477)四「幼主なれども〈略〉思かかるものもないぞ」
おもい‐がけ おもひ‥【思掛・思懸】
〘名〙 (下に打消の表現を伴って用いる) 思いつくこと。思いより。予想すること。
※虎明本狂言・腥物(室町末‐近世初)「かやうになされては、人の思ひがけがござるまひ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報