思掛・思懸(読み)おもいかかる

精選版 日本国語大辞典の解説

おもい‐かか・る おもひ‥【思掛・思懸】

〘自ラ四〙
① 人や物事にひかれて心がそちらへ寄る。
※枕(10C終)二六八「めでたしと思はんを、死ぬばかりも思ひかかれかし」
② 相手を倒そうという意図をもつ。
※史記抄(1477)四「幼主なれども〈略〉思かかるものもないぞ」

おもい‐か・く おもひ‥【思掛・思懸】

〘他カ下二〙
① ある事を心にとめる。気にかける。また、前もってこうなるだろうと考える。予想する。
※古今(905‐914)冬・三三一「冬ごもり思かけぬをこのまより花とみるまで雪ぞふりける〈紀貫之〉」
※徒然草(1331頃)一三七「若きにもよらず、強きにもよらず、思ひかけぬは死期(しご)なり」
② 恋しく思う。懸想(けそう)する。慕う。
伊勢物語(10C前)八九「昔、いやしからぬをとこ、我よりはまさりたる人を思かけて」

おもい‐がけ おもひ‥【思掛・思懸】

〘名〙 (下に打消の表現を伴って用いる) 思いつくこと。思いより。予想すること。
※虎明本狂言・腥物(室町末‐近世初)「かやうになされては、人の思ひがけがござるまひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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