懸想(読み)ケソウ

デジタル大辞泉 「懸想」の意味・読み・例文・類語

け‐そう〔‐サウ〕【懸想】

[名](スル)《「けんそう」の撥音の無表記》思いをかけること。恋い慕うこと。けしょう。「ひそかに懸想している」
[類語]惚れる愛する恋する好くめる焦がれる思う慕う愛慕する思慕する恋慕する惚れこむれる見惚れる惚れ惚れ一目惚れ目尻を下げる思いを掛ける気がある惚れっぽい多情浮気移り気気が多い熱し易く冷め易い気移り心移り色気違いマダムキラーレディーキラー好き者助平すけべい漁色女好き男好きプレーボーイ女たらし女殺し好色好色家色好み鼻下長びかちょう手が早いちゃら浮気者艶福艶福家放蕩ほうとう蕩児とうじ遊蕩ゆうとう色魔女狂い男狂い

け‐しょう〔‐シヤウ〕【懸想】

けそう(懸想)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「懸想」の意味・読み・例文・類語

け‐しょう ‥シャウ【懸想】

※承応版狭衣物語(1069‐77頃か)三「さやうのけしゃうなど、おしなべては習ひ給はぬ心地に、人も怪しと思はむとつつましくて」

け‐そう ‥サウ【懸想】

〘名〙 (「けんそう(懸想)」の撥音「ん」の無表記) 思いをかけること。恋すること。恋いしたうこと。恋慕。けしょう。
源氏(1001‐14頃)夕顔「私のけさうもいとよくしをきて案内も残る所なくみ給へをきながら」

けしょう‐・ず ケシャウ‥【懸想】

〘他サ変〙 =けそうず(懸想)
※浜松中納言(11C中)三「大弐のむすめののぼりたるを、けしゃうずるといひなされん世のきこえもびんなく」

けそう‐・ぶ ケサウ‥【懸想】

〘自バ上二〙 思いをかけているような様子をする。色好みらしくふるまう。
※源氏(1001‐14頃)柏木「わざとけさうびてはあらねど、懇に気色ばみて聞え給ふ」

けそう‐・ず ケサウ‥【懸想】

〘他サ変〙 恋いしたう。思いをかける。恋慕する。けしょうず。
伊勢物語(10C前)三「けさうじける女のもとに、ひじきもといふ物をやるとて」

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