思込(読み)おもいこむ

精選版 日本国語大辞典 「思込」の意味・読み・例文・類語

おもい‐こ・む おもひ‥【思込】

[1] 〘自マ五(四)〙 ある物事にいちずに心をうちこむ。
① 強く心がひかれる。深く愛する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子世間胸算用(1692)三「我江戸で見し金子ほしやほしやと思ひ込(コミ)一念
② 固く決心する。ぜひともしようと思う。
浄瑠璃・曾我五人兄弟(1699頃)紋尽し「年ごろ日比の憂きも辛きもただ一筋に、思ひこんだる思ひの思ひ晴らして思ひ出と」
③ すっかりそうだと信じる。ひとりぎめでそう思う。また、いちずにそう思う。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)二「ナカナカ ココロモ、コトバモ ヲヨバヌ コトドモ ヲヲウ ゴザラウト フカウ vomoicôde(ヲモイコウデ) イマラスル」
都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「その人を皆は一口才能のない人のやうに思ひ込んでしまってゐる」
[2] 〘他マ下二〙 ⇒おもいこめる(思込)

おもい‐こみ おもひ‥【思込】

〘名〙 いちずに心をうちこむこと。固く信じこんだり、決心したり、愛したりすること。
※志都の岩屋講本(1811)上「どっこいと践まへた処の思ひ込みが、いかう喰違って」
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「君は思込(オモヒコミ)が深いから」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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