悋惜(読み)リンセキ

デジタル大辞泉 「悋惜」の意味・読み・例文・類語

りん‐せき【×悋惜】

りんしゃく(悋惜)」に同じ。

りん‐しゃく【×惜】

《「りんじゃく」とも》物惜しみすること。りんせき
「それがし望み申せども、御用場所とて―あり」〈浄・百人上﨟〉

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精選版 日本国語大辞典 「悋惜」の意味・読み・例文・類語

りん‐しゃく【悋惜・吝惜】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「りんじゃく」とも )
  2. 物おしみをすること。しわいこと。りんせき。
    1. [初出の実例]「世尊於仏智慧無所悋惜者」(出典:法華義疏(7C前)三)
    2. 「経世が屋敷某望み申せ共、御用の場所とてりん惜(シャク)有」(出典浄瑠璃・最明寺殿百人上臈(1699)含み状)
  3. 情事に関しての嫉妬悋気(りんき)
    1. [初出の実例]「余所にたれ悋惜(リンジャク)すれば来ざるらん」(出典:宗祇独吟畳字連歌(室町後))

りん‐せき【悋惜】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「りんぜき」とも ) =りんしゃく(悋惜)色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「世尊は、ほとけの智恵におきて、悋惜(リンセキ)(〈注〉オシミ)したまふところなかりけり」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二)
    2. [その他の文献]〔書経伝‐仲虺之誥〕

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