悽愴(読み)せいそう

精選版 日本国語大辞典 「悽愴」の意味・読み・例文・類語

せい‐そう‥サウ【悽愴・凄愴】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ ) ひどく悲しむこと。非常にいたましいさま。すさまじいさま。また、ものさびしいさま。
    1. [初出の実例]「於是娘子 感慟悽愴沈臥疾」(出典万葉集(8C後)一六・三八〇四・題詞)
    2. 「孝子悽愴(セイソウ)の意(こころ)は、春の霜を履むの謂ひにあらず」(出典:歌舞妓年代記(1811‐15)二)
    3. [その他の文献]〔礼記‐祭義〕

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普及版 字通 「悽愴」の読み・字形・画数・意味

【悽愴】せいそう(さう)

かなしみいたむ。〔礼記、祭義〕霜露(くだ)る。君子之れを履(ふ)み、必ず悽愴の心り。其のきの謂(いひ)に非ざるなり。~樂しみて以て來(きた)るをへ、哀(かな)しみて以てくをる。

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