意趣討ち(読み)イシュウチ

精選版 日本国語大辞典 「意趣討ち」の意味・読み・例文・類語

いしゅ‐うち【意趣討】

  1. 〘 名詞 〙 遺恨をはらすために、相手を討ち取ること。江戸時代仇討(あだうち)とともに、敵討(かたきうち)の俗称として用いられた。意趣斬り。意趣がえし。
    1. [初出の実例]「ゐしゅ討か時の口論か、品によって主人と主人の確執と成義有」(出典:浄瑠璃・信州川中島合戦(1721)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の意趣討ちの言及

【敵討】より

…江戸時代後半期には幕府法曹吏員の間に,慣習,先例による敵討についての基本的な法制が形成されていたと考えられる。敵討は俗に仇討,意趣討などと呼ばれたが,幕府法上は敵討と称し,父母伯叔父兄姉など目上の者の敵を討つ場合に限られた。目下の者が殺害されたときには,親族は通常の刑事裁判の手続により,下手人の吟味を願い出るべきであった。…

※「意趣討ち」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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