仇討(読み)あだうち

精選版 日本国語大辞典 「仇討」の意味・読み・例文・類語

あだ‐うち【仇討】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 主君、親、夫などが殺された時、その家臣、子、妻などが、殺害者を殺して仇を返すこと。敵(かたき)討ち。復讐(ふくしゅう)意趣討ちあだがえし。
    1. [初出の実例]「赤穂義士仇討の時吉良上野介宅へ押よせ候時」(出典:随筆・鳩巣小説(18C前か)下)
  3. 一般的に、しかえしをすること。
    1. [初出の実例]「今に見てろ! 今迄いぢめられた仇討をしてやるから。俺達には組合があるんだ」(出典:ガトフ・フセグダア(1928)〈岩藤雪夫〉二)

仇討の語誌

「かたきうち」が古く、「かたき」と「あだ」とが混同されるようになって、「かたきうち」の意で「あだうち」の語が使われるようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「仇討」の意味・わかりやすい解説

仇討 (あだうち)

敵討(かたきうち)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「仇討」の意味・わかりやすい解説

仇討【あだうち】

敵討(かたきうち)

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の仇討の言及

【敵討】より

…江戸時代後半期には幕府法曹吏員の間に,慣習,先例による敵討についての基本的な法制が形成されていたと考えられる。敵討は俗に仇討,意趣討などと呼ばれたが,幕府法上は敵討と称し,父母伯叔父兄姉など目上の者の敵を討つ場合に限られた。目下の者が殺害されたときには,親族は通常の刑事裁判の手続により,下手人の吟味を願い出るべきであった。…

※「仇討」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む