慈厳(読み)じごん

朝日日本歴史人物事典 「慈厳」の解説

慈厳

没年延文4/正平14.9.28(1359.10.20)
生年永仁6(1298)
鎌倉後期・南北朝時代の天台宗の僧。父は洞院実泰,母は小倉公雄の娘季子。兄は『園太暦』筆者の公賢。父の叔父慈順を師として曼殊院に入寺,法務大僧正。119世・132世の天台座主。花園院護持僧,戒師として修法のほか,真言の経典,悉曇(梵語字母)などを伝授し,元応2(1320)年には「慈鎮和上夢想記」,および即位灌頂の「神璽勘文」を注進している。後醍醐天皇の配流にかかわって元弘2(1332)年,武家に捕らえられた。貞和4/正平3(1348)年,宣光門院出家の戒師を勤めている。延文4/正平14(1359)年4月ころから重病となり,62歳で没した。<参考文献>『花園天皇宸記』『園太暦』『天台座主記』『門葉記

(西口順子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「慈厳」の解説

慈厳 じごん

1298-1359 鎌倉-南北朝時代の僧。
永仁(えいにん)6年生まれ。洞院実泰(とういん-さねやす)の子。天台宗。比叡山(ひえいざん)曼殊院の慈順に師事し,同院の門跡(もんぜき)となる。元徳2年(1330)天台座主(ざす)となり,観応(かんのう)2=正平(しょうへい)6年(1351)再任された。延文4=正平14年9月28日死去。62歳。著作に「公家御修法目録」「胎金両部密印」など。

慈厳 じげん

じごん

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