日本歴史地名大系 「慶知館跡・在庁館跡」の解説 慶知館跡・在庁館跡けちやかたあと・ざいちようやかたあと 長崎県:下県郡美津島町鶏知村慶知館跡・在庁館跡在庁官人の阿比留氏の居館とされる跡。「津島紀事」は掾官の阿比留氏が代々知(けち)邑におり、蔵泉(ぞうせん)寺の南隣に館跡があったとし、同氏の対馬入島から寛元四年(一二四六)宗氏に討伐されるまでを阿比留氏系図(阿比留家蔵)と「宗氏家譜」により記す。弘仁年間(八一〇―八二四)対馬に来寇した刀伊賊を討つため上総国畔蒜(あびる)郡に配流されていた比伊別当国津の子らが勅命を受けて来島、その軍功で掾官となり、対馬にとどまって阿比留氏と称したという。比伊の遠祖を蘇我満智とし、貞観四年(八六二)対馬在庁の奉幣司となって六位を与えられ、延喜六年(九〇六)三月在判の対馬在庁阿比留六位に宛てた文書を掲げる(阿比留氏系図)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by