辺地(読み)ヘンチ

デジタル大辞泉 「辺地」の意味・読み・例文・類語

へん‐ち【辺地】

都会から離れた土地僻地へきち
[類語]辺鄙田舎在郷ざいごう在所在地在方ざいかた近在田園ひな地方辺境僻地へきち僻陬へきすう奥地辺土ローカル片田舎鄙びる草深い

へん‐じ〔‐ヂ〕【辺地】

仏語阿弥陀仏本願に疑いをいだきながら極楽往生を願った者の生まれる所。極楽浄土辺界の地。
中央から遠く離れた土地。インド中国から見た日本など。
無比誓願をおこして、―の異域に侍り」〈平家・一〇〉

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精選版 日本国語大辞典 「辺地」の意味・読み・例文・類語

へん‐じ‥ヂ【辺地】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。彌陀の仏智疑惑を抱きながら往生した者の生まれるところ。極楽浄土の辺界の地とも、浄土の化土ともいう。
    1. [初出の実例]「地蔵菩薩の本誓・悲願、辺地・下賤を不嫌給ずと知ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)一七)
    2. [その他の文献]〔無量寿経‐下〕
  3. 中心から遠く離れた地。中国やインドからみた日本の称。
    1. [初出の実例]「無比の誓願をおこして、辺地の異域に侍べり」(出典:平家物語(13C前)一〇)
  4. へんち(辺地)

へん‐ち【辺地】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 都会から遠く離れた不便な土地。僻地(へきち)。かたいなか。また、辺境の地。
    1. [初出の実例]「花寒辺地雪、葉暖妓楼吹」(出典:文華秀麗集(818)中・折楊柳〈嵯峨天皇〉)
    2. 「辺地の苦況を述る詩なれば」(出典:夜航余話(1836)上)
    3. [その他の文献]〔漢書‐鼂錯伝〕
  3. へんじ(辺地)

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普及版 字通 「辺地」の読み・字形・画数・意味

【辺地】へんち

辺境の地。〔漢書錯伝〕(兵事を上言す)興りて以來、胡(こりよ)數(しばしば)邊地に入る。~西(ろうせい)三たび匈奴に困(くる)しめられ、民氣破傷す。

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