戦時補償(読み)せんじほしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「戦時補償」の意味・わかりやすい解説

戦時補償
せんじほしょう

一般的には,戦争によって民間財産損害を生じた場合に,政府がその損害を補償することをいう。日本では第2次世界大戦中に,政府が国家総動員法軍需会社法などにより約束した戦時補償が,軍需補償も含めて約 1500億円に上った。そして,敗戦によりその履行戦後に持越された。ところが,疲弊した戦後経済のなかで補償は財政上きわめて困難となり,加えて連合国側が経済民主化方針に基づき打切りを要求したため,1946年戦時補償特別措置法によって,事実上補償は行われなかった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android