戯者(読み)おどけもの

精選版 日本国語大辞典 「戯者」の意味・読み・例文・類語

おどけ‐もの【戯者】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ばかげたことをする人。無茶なことをする人。たわけ者。
    1. [初出の実例]「虎をてうちにする〈略〉これをどけものなり。大河を舟なくして渡るを馮河と云ふ。これもをどけ者なり」(出典:成簣堂本論語抄(1475頃)述而)
  3. ふざけた、こっけいなことをする人。滑稽者。
    1. [初出の実例]「その放者(オドケモノ)ならでは、かかる事いはん人は今の世に覚えずと興じ給ひて」(出典咄本一休咄(1668)一)

たわけ‐ものたはけ‥【戯者】

  1. 〘 名詞 〙 たわけた人。また、人をののしっていう語。ばかもの。あほう。しれもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「拙者儀御存不成候御方には、定て無途方たわけ者に候」(出典:随筆配所残筆(1675))

ざれ‐もの【戯者】

  1. 〘 名詞 〙 ふざけた、こっけいなことをする者。おどけもの。
    1. [初出の実例]「少将の乳母とかやいひて、大納言の五節に、出でたりしざれものにや」(出典:承応版狭衣物語(1069‐77頃か)一)

じゃれ‐もの【戯者】

  1. 〘 名詞 〙 ふざけた、滑稽なことをする人。おどけもの。
    1. [初出の実例]「唐挙がしゃれもので戯て云ぞ」(出典:史記抄(1477)一二)

たわ‐ものたは‥【戯者】

  1. 〘 名詞 〙 たわれたもの。うつけもの。馬鹿者。
    1. [初出の実例]「狂虚 太波毛乃」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))

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