戸越村(読み)とごしむら

日本歴史地名大系 「戸越村」の解説

戸越村
とごしむら

[現在地名]品川区戸越一―四丁目・豊町ゆたかちよう一―二丁目・平塚ひらつか一―三丁目・荏原えばら一―三丁目・小山こやま一―三丁目・小山台こやまだい一―二丁目・西品川にししながわ一丁目

桐ヶ谷きりがや村・居木橋いるぎばし村の南に位置し、東は南品川宿三ッ木みつぎや南品川宿・二日五日市ふつかいつかいち村入会地、南は下蛇窪しもへびくぼ村・中延なかのぶ村、西は小山村、下目黒しもめぐろ(現目黒区)などに囲まれ、中原なかはら往還池上いけがみ道が通る。なお戸越を古くはトゴエとよんだともいう。北条氏所領役帳に江戸衆の太田新六郎の所領として「六郷内戸越村梶原分」とある。太田新六郎康資は江戸城主太田資高の次男。北条氏支配下、戸越は六郷ろくごうに属していたことがわかる。中世では大井氏の開発した立会たちあい川の流域にあたり、碑文谷ひもんやと同様に大井おおいの領域にあったことが推定できる。

田園簿に村名がみえ、田方三八石余・畑方一八五石余、幕府領。元禄郷帳では高九二五石余。四倍以上に増加しており、この間急激に開発が進んだ。寛文九年(一六六九)開削品川用水の恩恵であろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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