品川区(読み)シナガワク

デジタル大辞泉 「品川区」の意味・読み・例文・類語

しながわ‐く〔しながは‐〕【品川区】

品川

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日本歴史地名大系 「品川区」の解説

品川区
しながわく

面積:二二・七二平方キロ

東京都の南東部に位置し、北は港区、北西部の一部で渋谷区、西は目黒区、南は大田区に接し、東は東京湾に臨む(北東部の埋立地では江東区とも接する)。地形は武蔵野台地の一角である淀橋よどばし台地の末端台地と低地からなる階段状を呈し、それに近代以降の埋立地(近世期の南品川猟師町と東海道の東側および品川埠頭・大井埠頭・一三号埋立地の各一部など)が加わる。低地は東部の沿海地域と東京湾に注ぐ目黒川・立会たちあい川沿いの平地に分れる。台地は谷によって刻まれているが、台地上は平坦である。台地は北部を流れる目黒川、南部を流れる立会川によって三区分され、目黒川左岸を高輪たかなわ台、両河川に挟まれた台地を目黒台、立会川の南を荏原えばら台と称し、高輪台の南端部を御殿ごてん山とよぶ。以上の区域は品川地区・大崎おおさき地区・大井おおい地区・荏原地区および八潮やしお地区(東八潮を含む)の五地区に区分される。交通網は旧国鉄のJR東海道本線・京浜東北線・山手線、東海道・山陽新幹線横須賀線(品鶴線)および平成一三年(二〇〇一)三月に一部開通したりんかい線(新木場駅―天王洲アイル駅間)があり、りんかい線は同一四年一二月に品川シーサイド駅・大井町駅を経て大崎駅につながる。私鉄は京浜急行線、東京急行目黒線(旧目蒲線)・池上線・大井町線、東京モノレールが走る。地下鉄は営団南北線が目黒駅(品川区内に所在)に乗入れており、都営浅草線も三駅がある。幹線道路は国道一号(第二京浜国道)・一五号(第一京浜国道)および中原なかはら街道(主要地方道東京―丸子―横浜線)が南北に、環状六号(山手通)が東西に走るほか、北西端近くを目黒通が通る。区名は平安時代末―鎌倉時代初めから史料に登場する品川郷に由来。区内に立正大学・昭和大学・清泉女子大学・星薬科大学がある。

〔区域の遺跡〕

弥生時代までの遺跡は各台地の縁辺部に集中している。おもな遺跡として高輪台では縄文時代早期・前期の御殿山ごてんやま貝塚、弥生時代後期の集落跡がある池田山北いけだやまきた遺跡があげられる。御殿山遺跡の周辺からは多くの板碑や五輪塔などの中世の石塔、常滑とこなめ(現愛知県常滑市)産の大甕が発見されており、品川の港津を核とした中世都市品川の存在を裏付ける資料として重要である。目黒台の遺跡は立会川上流の縄文早期の桐ヶ谷きりがや遺跡、台地縁辺部では縄文早期・前期の居木橋いるぎばし貝塚がある。居木橋貝塚からは住居跡内で貝層が発見され、また土壙に伴って軟玉製の状耳飾や骨製品なども確認されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「品川区」の意味・わかりやすい解説

品川〔区〕
しながわ

東京都 23特別区の1つ。東は東京湾に面する。縄文期の遺跡に,日本考古学発祥の地として知られる大森貝塚 (史跡) がある。江戸時代に東海道下りの最初の宿駅として栄えた品川宿は,JR品川駅 (港区) よりも南方にあたる。明治後期から北東部の目黒川の低地に工場が立地した。特に大崎地区には電気機械工業が発達し,広町には JR東日本大井工場がある。東京湾岸の埋立て地には工場のほか,倉庫群,競馬場,区立の水族館などがあり,京浜工業地帯の一角を形成している。さらに湾岸の八潮には大型住宅団地八潮パークタウンが建設され,大井埠頭,東京貨物ターミナルも立地。西部の武蔵野台地の一部である目黒台は住宅地として発達。北品川の東海寺には史跡の沢庵の墓,賀茂真淵の墓がある。首都高速湾岸線が東京湾トンネルで東八潮,台場に通じる。そのほか都心と横浜を結ぶ多くの幹線道路をはじめ,東海道新幹線,JR東海道線,モノレールのほか多くの私鉄線が通っている。面積 22.84km2。人口 42万2488(2020)。

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世界大百科事典(旧版)内の品川区の言及

【品川】より

…東京都品川区北東部の地名。目黒川が東京湾に注ぐところにあり,西部の武蔵野(山手)台地と東部の沖積地,埋立地からなる。…

※「品川区」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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