扇引き(読み)オウギヒキ

デジタル大辞泉 「扇引き」の意味・読み・例文・類語

おうぎ‐ひき〔あふぎ‐〕【扇引き】

扇を福引のように引き当てる遊戯という。
「―など人々にせさせむなどありし」〈讃岐典侍日記・下〉
二人が扇の端を親指と人さし指でつまみ、引き合う遊戯。扇相撲
「よい年をしてばい回し、―」〈浮・一代男・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「扇引き」の意味・読み・例文・類語

おうぎ‐ひきあふぎ‥【扇引】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古く行なわれた遊戯の一種。扇に紐をつけて、美しい扇を引き当てる遊戯。
    1. [初出の実例]「あふぎひきなど人々にせさせんなどありし御扇ども設けて」(出典:讚岐典侍(1108頃)下)
  3. おうぎずもう(扇相撲)〔俳諧・毛吹草(1638)〕
  4. 俳句運座の時、普通には句巻へ抜章すべき、秀逸、或は天地人三才の句を、選者が扇面へ書くこと。

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