手段目的分析(読み)しゅだんもくてきぶんせき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「手段目的分析」の意味・わかりやすい解説

手段目的分析
しゅだんもくてきぶんせき

探索のための発見的アルゴリズムの一つ。経路始点から順に探していくのではなく、目標との距離をいちばん短くできる途中区間をまず探すことによって、探索空間を狭める。たとえば新宿駅から大阪の通天閣へ行く経路を探索する際に、隣駅の新大久保、大久保、代々木を順に探索していってもなかなか大阪にはたどり着けない。まずは東京駅から新大阪駅までの新幹線区間を確定し、次に新宿駅から東京駅までの経路を探索する、というように、目標との距離をいちばん縮められる手段を先に探索することで、効率的な探索を実現する。目標へ至る途中状態の間に、探索によらないなんらかの距離(たとえば直線距離)が定義できるときに利用可能な、発見的アルゴリズムである。このアルゴリズムが発見的であるのは、多くの場合は効率的に解をみつけるが、うまく解をみつけられない場合もあるからである。たとえば、先の例でいえば、新大阪駅の在来線がなんらかの原因ですべてストップしているような場合である。

丸山 宏 2019年4月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む