打ち交ぜ(読み)うちまぜ

精選版 日本国語大辞典 「打ち交ぜ」の意味・読み・例文・類語

うち‐まぜ【打交・打混】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) いろいろなものが混じりあっていること、混ぜ合わせること。また、そのさま。うちごみ。混合
    1. [初出の実例]「打ちまぜの狩には鹿論(ししろん)もことやかましと」(出典浄瑠璃曾我会稽山(1718)三)
    2. 「煙草盆と火鉢とが打交ぜに置いてある」(出典:生(1908)〈田山花袋〉四)
  3. 江戸時代、定火消(じょうびけ)しが出動の際に火の見やぐらで打つ合図の一つで、鐘と太鼓を交互に打ち、内郭(うちぐるわ)付近の出火に使用した。
    1. [初出の実例]「火消方之覚 一、向後〈略〉鉦太鼓打交、并出太鼓、知せ太鼓三色に仕」(出典:徳川禁令考‐前集・第三・巻二九・享保六年(1721)八月一九日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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