打ち回る(読み)うちまわる

精選版 日本国語大辞典 「打ち回る」の意味・読み・例文・類語

うち‐まわ・る‥まはる【打回・打廻】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 )
    1. あちこちと歩く。巡回する。
      1. [初出の実例]「長浜六郎左衛門只一騎河の上下(かみしも)を打廻(マハ)り」(出典太平記(14C後)一四)
    2. 寄り道をする。また、周囲に沿って行く。
      1. [初出の実例]「蓮台野より北白河へ打廻(マハッ)て」(出典:太平記(14C後)一五)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙太鼓などを打ちながら)あちこちと歩く。
    1. [初出の実例]「『ねつ送り太鼓』を打ち廻ることにしたのである」(出典:稲熱病(1939)〈岩倉政治〉八)

うち‐めぐ・る【打回・打巡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 )
  2. ある所の周囲を回る。また、あちこち回り歩く。
    1. [初出の実例]「船岡うちめぐりなどするも、いとをかし」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  3. まわりを取り巻く。
    1. [初出の実例]「検非違使共は打廻て立る程に」(出典:今昔物語集(1120頃か)二九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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