デジタル大辞泉
「蓮台野」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
れんだい‐の【蓮台野】
- 〘 名詞 〙 ( 蓮台に乗って浄土へ行く野の意から ) 墓地。火葬場。地名となっている所が多い。特に京都の船岡山の西麓の地が有名で、上品蓮台寺や後冷泉天皇、近衛天皇の火葬塚がある。
- [初出の実例]「露と消えばれんだいのにをおくりおけねがふ心を名にあらはさん」(出典:山家集(12C後)中)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
蓮台野
れんだいの
船岡山の西から紙屋川に至る一帯の野。「平家物語」巻一に「香隆寺のうしとらに蓮台野」とあり、また「山城名勝志」には「蓮台寺北千本通西、惣土手内、今云
蓮台野
」とあり、その範囲が推測される。洛北七野の一つで、古来より東の鳥辺野、西の化野とともに葬地として知られた。「野守鏡」は
<資料は省略されています>
と記し、定覚が恵心(源信)の始めた二十五三昧会にならい三昧を行ったところ、蓮花化生したところから蓮台野と名付けたという伝承を記す。
葬地である蓮台野は、紫野の一部として歌に詠まれることが多い(→紫野)。
蓮台野
れんだいの
竜王山麓、西明寺の西谷の西端にあり、中世に惣墓が営まれた地。昭和四二年(一九六七)約六〇〇平方メートルにわたる発掘が行われ、三層からなる惣墓を発見している。地表下約三〇センチでは室町時代中期―後期の墓三基を検出。大きさは一基約九平方メートルで、周囲に直径約三〇センチ大の川原石を高さ約六〇センチほどの石垣状に積上げている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 
蓮台野【れんだいの】
京都市の船岡(ふなおか)山から紙屋(かみや)川に至る一帯の野。《平家物語》巻1に〈香隆寺のうしとらに蓮台野〉とある。洛北七野の一つで,古来,東の鳥辺野(とりべの)(鳥辺山とも),西の化野(あだしの)とともに葬地として知られた。《野守鏡》は,定覚が当地で恵心僧都の始めた〈二十五三昧会〉にならい三昧を行ったところ,蓮花化生したところから蓮台野と名付けたという伝承を記す。香隆(こうりゅう)寺の寺基を継ぐと伝える上品蓮台(じょうぽんれんだい)寺があり,国宝の紙本著色絵因果経(天平時代)を所蔵。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の蓮台野の言及
【紫野】より
…また斎院御所近くを流れていた有栖川も歌枕である。船岡山の西,往古葬送地として知られた蓮台野も紫野の一部であった。大徳寺の地にあった[雲林(うりん)院]は,はじめ淳和天皇の離宮として創建され,紫野院と称された。…
※「蓮台野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 