打ち渡る(読み)ウチワタル

デジタル大辞泉 「打ち渡る」の意味・読み・例文・類語

うち‐わた・る【打ち渡る】

[動ラ四]
橋や川を越えて向こう側へ行く。渡る。
瀬田唐橋―・り、鏡の宿に着き給ふ」〈義経記・一〉
通る。行き来する。来る。
「東の方より―・らせ給ひて、長押なげしにおしかからせ給ひておはします」〈栄花・煙の後〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打ち渡る」の意味・読み・例文・類語

うち‐わた・る【打渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「うち」は接頭語 )
  2. こちらから向こうへ橋や川などを越えて行く。
    1. [初出の実例]「此の橋の上に、思ふ事を誓て打渡れば」(出典:海道記(1223頃)萱津より矢矧)
  3. 通る。行く。来る。
    1. [初出の実例]「夜中あか月とうちしはぶきて、うちわたるも、きかじとおもへども」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  4. 二つ以上の事物にまたがる。
    1. [初出の実例]「秦の地が天下に横て、東海と西海とにうちわたってあらうぞ」(出典:史記抄(1477)一二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android