精選版 日本国語大辞典 「海道記」の意味・読み・例文・類語
かいどうき カイダウ‥【海道記】
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鎌倉初期の紀行文学。1巻。作者は京都白川(しらかわ)のあたりに住む50歳過ぎの佗(わ)び人(びと)というだけで詳しいことはわからない。1223年(貞応2)4月上旬に京都を出発して伊勢路(いせじ)をとり、足柄山(あしがらやま)を越えて鎌倉に着くまでの15日間と鎌倉に十数日間滞在し、5月の初めに帰京の途につくまでを描く。文章は漢文調で仏教用語が多く、技巧的でやや難解なところがある。序では立身出世の希望を失って自分の無芸無能を嘆き、貧乏な果報のなかで煩悶(はんもん)し、死ぬこともできず世をいとう気持ちからしだいに出家し旅に出る過程を語っている。作者は旅のなかで人間の心の温かさや生きていくことの尊さ、喜びを学び、鎌倉滞在中に出家が最上の報恩であることを知りながら母が子を思う情に背くことができず、無為(むい)と有為(うい)のはざまで苦しむようすを描いている。絶望から希望への過程を描いた紀行文学作品として優れた作品である。
[祐野隆三]
『玉井幸助・石田吉貞校註『日本古典全書 海道記・東関紀行・十六夜日記』(1951・朝日新聞社)』
一冊
成立 貞応二年頃か
写本 宮内庁書陵部など
解説 作者は未詳。貞応二年四月京を出て鈴鹿山を越えて鎌倉に赴く紀行。この間に勢多橋・三上嶽・横田山・大岳・白川などが記される。
活字本 日本古典全書など
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
1223年(貞応2)京都白川に隠棲の僧が,京都―鎌倉間を往還した際の紀行。各所に天台仏教の思想がみられる。「和漢朗詠集」「本朝文粋」などの漢詩句をちりばめた和漢混交文体。和歌84首を含む。遠江国菊川宿では承久の乱で刑死した藤原宗行をしのぶ。現行の「竹取物語」とは異系の「竹取翁伝承」が記される。「群書類従」「新日本古典文学大系」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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