打始める(読み)ウチハジメル

デジタル大辞泉 「打始める」の意味・読み・例文・類語

うち‐はじ・める【打(ち)始める】

[動マ下一][文]うちはじ・む[マ下二]
打つことを始める。「除夜の鐘を―・める」
始める」を強めていう語。しはじめる。
「これより―・めて、女はをかしき事もあはれなることも聞こえ給ひつつ」〈宇津保・忠こそ〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打始める」の意味・読み・例文・類語

うち‐はじ・める【打始】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]うちはじ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 打つことを始める。
  3. ( 「うち」は接頭語。多く連用形「うちはじめ」の形で用いられる ) はじめとする。最初とする。
    1. (イ) あることを初めとしてそのほかのことに及ぶ場合。
      1. [初出の実例]「これよりうちはじめて、女はをかしき事もあはれなることもきこえ給つつ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)忠こそ)
    2. (ロ) ある時を初めとしてその後に及ぶ場合。
      1. [初出の実例]「御裳きせ奉り給はんとて、春よりうちはじめてこと事なくおぼしいそぎて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)

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