始める(読み)ハジメル

デジタル大辞泉 「始める」の意味・読み・例文・類語

はじ・める【始める】

[動マ下一][文]はじ・む[マ下二]
物事を行っていない状態から行う状態にする。行いだす。「早朝から作業を―・める」「戦争を―・める」⇔終える終わる
(「創める」とも書く)新しく起こす。新たにつくる。「洋装店を―・める」
いつものくせを出す。「また泣き言を―・めた」
(動詞の連用形などに付いて)その動作が行われだすことを表す。「歩き―・める」「咲き―・める」「使われ―・める」
[類語](1しだすやりだす掛かる取り掛かるしかかるしかける開始する着手する幕開き開幕始まる踏み出すスタート出出し立ち上がり手始め皮切り口切り封切り起動始動発動幕がふたく・蓋を開けるしょ・ちょ端を発する口火を切る火蓋を切る幕を切って落とす狼煙のろしを上げる手を付ける御輿みこしを上げるまず始め最初第一一次原初嚆矢こうし事始め優先一番しょぱないの一番真っ先先立ち先頭当初初期初頭始期早期劈頭へきとう冒頭滑り出し初手出端ではなはなはし口開け取っ付きあたまのっけ取り敢えず差し当たりひとまず当座序の口第一歩第一声始まりトップ初発発端端緒濫觴らんしょう権輿けんよ起こりとば口取っ掛かり最優先何をおいても何はさておき何はともあれ先ず以て/(2起こすひら創始する開業する開ける始業する

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精選版 日本国語大辞典 「始める」の意味・読み・例文・類語

はじ・める【始】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]はじ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 新しく事を起こす。あらたにやり出す。開始する。発足させる。創始する。
    1. [初出の実例]「吾が大君の 諸人を 誘ひ給ひ 善き事を 波自米(ハジメ)給ひて」(出典万葉集(8C後)一八・四〇九四)
    2. 「初て塔を基(ハシメ)し日」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)七)
  3. 最初とする。物事が起こるもととする。起因とする。
    1. [初出の実例]「女郎花秋萩まじる蘆城の野けふを始(はじめ)万代に見む」(出典:万葉集(8C後)八・一五三〇)
  4. いくつかのうち、主たるものとする。第一のものとする。いくつかのものを列挙する場合にいう。
    1. [初出の実例]「親をはしめて、何事共知らず」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  5. ( 「また、はじめる」の形で、あるいはそういう気持を込めて ) 動作を再開する。特に、いつものくせを出すことをいう。「そら、また居ねむりをはじめたな」
  6. 動詞の連用形に付けて、その動作をやりだすことを表わす。…し出す。「作りはじめる」「泣きはじめる」など。

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