扱き散らす(読み)コキチラス

デジタル大辞泉 「扱き散らす」の意味・読み・例文・類語

こき‐ちら・す【扱き散らす】

[動サ四]しごき落として散らす。
花紅葉を―・したると見ゆる上のきぬの」〈澪標

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「扱き散らす」の意味・読み・例文・類語

こき‐ちら・す【扱散】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. しごいて散らす。
    1. (イ) 植物の花、葉、実などや玉などを、それがついている枝、茎、緒などから、しごいてあたりに散らす。
      1. [初出の実例]「玉の緒とけて こきちらし あられ乱れて 霜こほり〈凡河内躬恒〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑体・一〇〇五)
    2. (ロ) 水玉が散ったり、花や葉の模様の散っているさまにいう。
      1. [初出の実例]「こきちらす滝の白玉拾ひ置きて世の憂き時の涙にぞかる〈在原行平〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑上・九二二)
  3. ( 「こき」は接頭語 ) さんざんに散らす。言い散らす。
    1. [初出の実例]「雪舟でなくばと自慢こきちらし〈沾圃〉 となりへ行て火をとりて来る〈子珊〉」(出典:俳諧・炭俵(1694)下)

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