英語のドットdots、スポットspotsにあたる。縞(しま)・格子模様などとともに、いつの時代にも、流行に関係なく使われる古典的な模様である。元来、黒地、紺地、あるいは赤地に白く玉を抜いたものが本格的な水玉模様で、白地に黒、紺、赤などの玉のものを逆玉とよんでいる。玉の大きさは、小は1ミリメートルから、大は15センチメートルに及ぶ多くの種類があるが、通常、一定の大きさの正円の玉を等間隔に配列したものを水玉模様とよんでいる。しかし、楕円(だえん)形に近い玉のもの、玉と玉との間隔や玉の大きさに変化をつけたもの、多彩色のものなど、水玉模様にはバリエーションも多い。いま、これらのうちから代表的な水玉模様をあげると次のようなものであろう。(1)ピン・ドットpin dots もっとも小さい水玉模様。針の先で穴をあけたような模様というところから、ピン・ドットとよばれる。(2)ポルカ・ドットpolka dots 中ぐらいの水玉。プリント地のほかに、織物、刺しゅうなどにも用いられる。水玉模様のなかで、もっともよく使われる形式である。(3)コンフェティー・ドットconfetti dots ポルカ・ドットとほぼ同じぐらいの大きさの水玉模様。さまざまな色の紙片(コンフェティー)を切って散らしたような多彩な水玉模様であるところに特色がある。(4)コイン・ドットcoin dots 硬貨(コイン)を並べたような大きい玉の模様。プリント地に多い。(5)ドミノ・スポットdomino spots ドミノ遊びの牌(はい)を模様としたもの。配列に変化のある形式の水玉模様。(6)ダブル・ドットdouble dots 玉が重なった形式の水玉模様。(7)ダルマチアン・スポットDalmatian spots ダルマチア犬の毛並みのような、白地に大小の黒い玉を配したもの。
[村元雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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