普及版 字通 「抔」の読み・字形・画数・意味


7画

(異体字)
10画

[字音] ホウ・ハイ
[字訓] すくう・あつめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は不(ふ)。〔説文〕十二上字を出だし、「引きて取るなり」とし、或(ある)体として(抱)を加える。「引きて取る」は〔詩、大雅、緜〕の〔正義〕や〔一切経音義〕〔広韻〕に引くところはみな同じであるが、〔玉字条に「詩に曰く、原隰(あつ)まる」と〔詩、小雅、常棣〕の句を引き、〔小徐本〕にもその句がある。また〔玉〕に「に曰く、引きて聚むるなり」としており、〔説文〕はもと聚に作り、取は聚の壊文であろう。〔礼記、礼運〕「(わそん)(水溜りを作る)して抔飮(ほういん)(手すくい)す」の〔玄注〕に「手もて之れを掬(すく)ふなり」とみえる。〔説文〕に「或いはに從ふ」とし、不・孚・(包)はその声が近いが、は別に抱擁抱懐の字として用いる。

[訓義]
1. すくう、すくいとる、すくいあつめる。
2. 掌一杯、一すくい。
3. 字はまた、に作る。
4. 国語で、「など」とよむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕抔・ トル・シボル・スル・サク・バチ 〔字鏡集〕抔 ニギル

[熟語]
抔飲抔土
[下接語]
一抔

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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