抗副腎皮質ホルモン薬(読み)こうふくじんひしつほるもんやく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「抗副腎皮質ホルモン薬」の意味・わかりやすい解説

抗副腎皮質ホルモン薬
こうふくじんひしつほるもんやく

副腎皮質ホルモン拮抗(きっこう)する薬物の総称で、副腎皮質ホルモン拮抗剤ともいい、次のようなものがある。

(1)クッシング症候群のように脳下垂体前葉からのACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の過剰分泌、副腎皮質の過形成、あるいは腫瘍(しゅよう)からの副腎皮質ホルモンの過剰分泌によっておこる症状を治療する薬物の例にはメチラポン(「メトピロン」)がある。これは副腎皮質ホルモンの生合成を阻害する。脳下垂体機能検査に内服で用いられ、メチラポン・テストといわれる。

(2)副腎皮質ホルモンの一種である鉱質コルチコイドの代表であるアルドステロンに拮抗する薬物の例としては、スピロノラクトンがある。アルドステロンが腎の遠位尿細管においてナトリウムの再吸収促進作用を有するのに対し、これと拮抗することにより利尿作用を現す。すなわち、ナトリウムと塩素の排泄(はいせつ)を促進し、カリウム、水素、アンモニウムの排泄を減少させ、尿量を増大させる。スピロノラクトンは降圧利尿剤として繁用されている。

[幸保文治]

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