普及版 字通 「択(漢字)」の読み・字形・画数・意味
択
常用漢字 7画
(旧字)擇
16画
[字訓] えらぶ・やぶれる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
旧字は擇に作り、(えき)声。に(と)・鐸(たく)の声がある。は獣屍が風雨に暴(さら)されて、その形が解しくずれている形。暴されてばらばらとなった形は暴、色がぬけて白くなった形は皋(皐)、くずれている形はである。そのうち用うべきところをえらびとるので、・釋(釈)・擇・繹の字はに従う。〔説文〕十二上に「柬(えら)びぶなり」、〔玉〕に「(えら)びぶなり」と訓する。金文に「其の吉金を(えら)ぶ」とあって、の下に廾(きよう)を加えており、擇の初文。釋(しゃか)の字を釈・尺のように略するので、擇・釋を択・釈のようにしるすが、尺(せき)声とは関係がない。
[訓義]
1. えらぶ、えらびとる、よりわける。
2. と通じ、やぶれる、くずれる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕擇 辨色立に云ふ、擇、豆波利(つはり)。楊氏同じ 〔名義抄〕擇 エラブ・ハナツ/擇 トリエラブ 〔字鏡集〕擇 ハナツ・ヒク・エラブ・トル
[声系]
〔説文〕に擇声としてを収める。は草木の皮葉のやぶれて地に墜ちたもの。竹皮のときにはという。
[熟語]
択位▶・択吉▶・択郷▶・択君▶・択賢▶・択言▶・択交▶・択行▶・択才▶・択士▶・択日▶・択処▶・択臣▶・択人▶・択壻▶・択選▶・択善▶・択地▶・択能▶・択筆▶・択婦▶・択米▶・択友▶・択良▶・択隣▶
[下接語]
簡択・差択・採択・詳択・慎択・推択・精択・銓択・選択・揚択
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報