拍案驚奇(読み)はくあんきょうき(その他表記)Pai-an-jing-qi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「拍案驚奇」の意味・わかりやすい解説

拍案驚奇
はくあんきょうき
Pai-an-jing-qi

中国,明末の口語短編小説集。凌濛初 (りょうもうしょ) の編著。 40巻。崇禎1 (1628) 年成立。宋代の盛り場で流行した講釈の種本である話本 (わほん) の形式をふんで創作されたいわゆる「擬話本」の短編小説 40編を収めたもの。書名は「案 (つくえ) を拍 (たた) いて奇に驚く」の意。同じく凌濛初の編著に成る『二刻拍案驚奇』 (32) とともに「二拍」,また同時代の馮夢龍 (ふうむりょう) の『喩世明言』『警世通言』『醒世恒言』 (総称「三言」) とともに「三言二拍」と並称されることが多い。「三言」が馮夢龍の蔵書を主としたのに対し,本書は凌濛初の創作が多いと考えられている。

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