化学辞典 第2版 「拡散方程式」の解説
拡散方程式
カクサンホウテイシキ
diffusion equation
ここに,cは物質濃度,tは時間,Dは拡散係数である.または微視的に1個の粒子に注目し,この粒子が時間t = 0で空間の原点r = 0にあったとき,時間tの後,空間のr点にある確率密度P(r,t|0,0)に関する方程式,
を拡散方程式という.この式において拡散係数が等方的でかつ一定であるときには容易に積分でき,球座標を用いると,
という正規分布になる.分布の広がりを示す標準偏差Lは
L = 2
になり,距離の次元で時間の平方根に比例して増加し,これを拡散距離という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報