拾ヶ堰(読み)じっかぜき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「拾ヶ堰」の意味・わかりやすい解説

拾ヶ堰
じっかぜき

長野県中央部の松本盆地を流れる用水路。全長12キロメートル。1817年(文化14)梓川(あずさがわ)・烏川(からすがわ)扇状地に位置する安曇(あずみ)郡の10か村が組合をつくり、開削したものである。奈良井川(ならいがわ)から取水し、梓川の川底サイフォン原理を利用して横断し、さらに梓川扇状地上を等高線に沿い開削するなど当時としては優れた技術を示している。水田灌漑(かんがい)面積約1000町歩、安曇野信州穀倉とまでいわれるのもこの堰によるところが大きい。

[小林寛義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む