持上(読み)もちあがり

精選版 日本国語大辞典の解説

もち‐あがり【持上】

〘名〙 何かをって順次にあがること。持ってそのまま進みあがること。特に、学級担任の教師が生徒の進級とともに、その受持を続けること。また、担当の職場を変わらずにそのまま昇進すること。
※見知らぬ家路(1970)〈黒井千次〉「鳥越が持ち上りで課長になるということだったのだから」

もち‐あが・る【持上】

〘自ラ五(四)〙
① 高くあがる。上へあがる。
※玉塵抄(1563)二五「堆はうづたかいとよむぞ、土の地からもちあかってこんもりと高を云ぞ」
② 事が発生する。事件が起きる。突然に事が起こる。
※初すがた(1900)〈小杉天外〉二「まだまだ彼(あれ)どころぢゃない騒が発生(モチアガ)るから」
③ 何かを持って順次にあがる。持ってそのまま進みあがる。特に、学級担任の教師が生徒の進級とともに、その受持を続ける。

もち‐あ・げる【持上】

〘他ガ下一〙 もちあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 物を持って、上へあげる。また、頭などを上の方へ起こす。
※今昔(1120頃か)二〇「頭を持上(もちあげ)て起上て」
② 身分などを高める。また、財産を増しふやす。
多胡辰敬家訓(1544頃)「たかきもいやしきも一年一年にくらいを持ちあげ、身をもたんとする事大きに曲事」
③ お世辞を言って、ほめる。おだて上げる。
※評判記・吉原人たばね(1680頃)「もちあけたとは、そばより取なしのこと」
④ 事を発生させる。ある事態をひきおこす。
※疑惑(1913)〈近松秋江〉「何の事はない、私は自分で事件を持ち上げて置いて、少しも委しく事情を知らう理由のない新聞社の秘密探偵だの、警察だのに向って向うのよく知ってゐる事を尋ねでもするかのやうな」

もちゃ・げる【持上】

〘他ガ下一〙 「もちあげる(持上)」の変化した語。
※雑俳・柳多留‐五四(1811)「もちゃげるが好きであげくに下女卸し」

もて‐あ・ぐ【持上】

〘他ガ下二〙 =もちあげる(持上)
※宇治拾遺(1221頃)二「平なる板の一尺ばかりなるが、ひろき一寸斗なるを〈略〉かみざまへもてあげさせて」

もて‐のぼ・る【持上】

〘他ラ四〙 持って参上する。貴人や目上の人のところへ持って行く。
※栄花(1028‐92頃)駒競の行幸「万燈会せさせ給べければ、あぶら、燈心までもてのほらせ給」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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