精選版 日本国語大辞典 「持上」の意味・読み・例文・類語
もち‐あ・げる【持上】
〘他ガ下一〙 もちあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 物を持って、上へあげる。また、頭などを上の方へ起こす。
※今昔(1120頃か)二〇「頭を持上(もちあげ)て起上て」
③ お世辞を言って、ほめる。おだて上げる。
もち‐あが・る【持上】
〘自ラ五(四)〙
① 高くあがる。上へあがる。
※玉塵抄(1563)二五「堆はうづたかいとよむぞ、土の地からもちあかってこんもりと高を云ぞ」
② 事が発生する。事件が起きる。突然に事が起こる。
※初すがた(1900)〈小杉天外〉二「まだまだ彼(あれ)どころぢゃない騒が発生(モチアガ)るから」
もち‐あがり【持上】
もて‐あ・ぐ【持上】
〘他ガ下二〙 =もちあげる(持上)
※宇治拾遺(1221頃)二「平なる板の一尺ばかりなるが、ひろき一寸斗なるを〈略〉かみざまへもてあげさせて」
もて‐のぼ・る【持上】
〘他ラ四〙 持って参上する。貴人や目上の人のところへ持って行く。
※栄花(1028‐92頃)駒競の行幸「万燈会せさせ給べければ、あぶら、燈心までもてのほらせ給」
もちゃ・げる【持上】
〘他ガ下一〙 「もちあげる(持上)」の変化した語。
※雑俳・柳多留‐五四(1811)「もちゃげるが好きであげくに下女卸し」
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