精選版 日本国語大辞典 「持出」の意味・読み・例文・類語
もち‐だし【持出】
〘名〙
① 持って外へ出すこと。また、その人。
※浄瑠璃・小野道風青柳硯(1754)四「勘当したとは上(うは)ずんべり、持出(モチダ)しの一家(いっけ)の付合」
④ 家屋構造で、外に張り出して造った部分。
⑥ 洋裁で、明きの部分が重なるように布を裁ち出したり、別布を当てたりした部分。
もち‐だ・す【持出】
〘他サ五(四)〙
① 手に持って外へ出す。内にあった物を外へ出す。かくれていた物を人目につく所へ出す。もちいず。もちいだす。〔文明本節用集(室町中)〕
② 持ち始める。
④ 訴えて出る。
⑤ 費用などを自分が負担する。費消する。また、予算以上になった費用を自分が負担する。
もて‐い・ず ‥いづ【持出】
〘他ダ下二〙
① 持って出る。持ち出す。
※古今(905‐914)秋下・三〇九「もみぢばは袖にこきいれてもていでなん秋は限りとみん人のため〈素性〉」
※源氏(1001‐14頃)藤袴「なほ、もていでず、しのびやかに、御消息なども聞えかはし給ければ」
もち‐いだ・す【持出】
〘他サ四〙 =もちだす(持出)
※人情本・閑情末摘花(1839‐41)初「紺炉を椽頬(えんがは)へ持出(モチイダ)し火を起す」
もち‐い・ず ‥いづ【持出】
〘他ダ下二〙 =もちだす(持出)①
※都路のわかれ(1275)「この物、あるじだちて小余陵(こゆるぎ)のいそぎさかなもちいでて酒すすむ」
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