出前(読み)デマエ

デジタル大辞泉 「出前」の意味・読み・例文・類語

で‐まえ〔‐まへ〕【出前】

[名](スル)
注文を受けて料理を届けること。また、その料理や、それを届ける人。「すし出前を頼む」「そば出前する」
講習講演などの依頼を受けて出向くこと。「出前授業」「出前講座」
[類語](1配達宅配仕出し

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「出前」の意味・読み・例文・類語

で‐まえ‥まへ【出前】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 遊女が契約期限を終えて遊里を出る前。年明きの前。
    1. [初出の実例]「出前(マヘ)の女良は淋しくなる物ぞかし」(出典浮世草子・好色二代男(1684)五)
  3. 禿(かぶろ)一人前の遊女として店に出る前。
    1. [初出の実例]「頓て出前(デマヘ)の禿、我身を人の物にして」(出典:浮世草子・西鶴置土産(1693)一)
  4. ( ━する ) 調理した料理を、店で食べさせるのではなく注文先に届けること。また、その料理。仕出し。
    1. [初出の実例]「出前(デメヘ)でも沢山(たんと)焼そふだ」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初)
  5. でまえもち(出前持)」の略。
    1. [初出の実例]「『あんた、出前(デマエ)出来るか』『ええ』と準次はひるみながらも云った」(出典:神の道化師(1955)〈椎名麟三〉四)

だし‐まえ‥まへ【出前】

  1. 〘 名詞 〙 その人が負担しなくてはならない費用
    1. [初出の実例]「観音講の出し前(マヘ)も、揚屋の銀も乞にくるほどの者に」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)一)

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「出前」の解説

でまえ【出前】

注文に応じ、料理を作って(店で出すのではなく、注文先に)届けること。また、その料理。(比較的庶民的な)そば屋のそば・うどん・どんぶり物、中華料理店のラーメンや料理、すし屋すしなど。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の出前の言及

【仕出屋】より

…注文に応じて料理をつくり届けることを業とする家。会席料理などのフルコース,ないしはそのなかの数品を供するのが本来で,そばやすしの出前とはニュアンスを異にする。《江戸買物独案内(えどかいものひとりあんない)》(1824)を見ると,高級料亭の大半が仕出しを行っている。…

※「出前」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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