振切る(読み)フリキル

デジタル大辞泉 「振切る」の意味・読み・例文・類語

ふり‐き・る【振(り)切る】

[動ラ五(四)]
からだにまとわりつくものなどを、強く振るようにして離れさせる。振り離す。「つかみかかってきた手を―・って逃げる」
引き止めたり、頼んだりするのを強く断る。「話し合いの申し出を―・って強行採決する」
競走などで、追いあげてくるものを引き離す。逃げきる。「追走を―・ってゴールする」
十分に振る。振り抜く。「バットを―・る」
[類語]突き放す引き離す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「振切る」の意味・読み・例文・類語

ふり‐き・る【振切】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 強く振って、まといついている物などを放す。つかまえられている袖や手などを、強く振ってはずす。
    1. [初出の実例]「奮衣はふりきって入たぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)二)
  3. 引き止めるのをきっぱりと断わる。頼みや願いを思い切って拒絶する。
    1. [初出の実例]「Furiqitte(フリキッテ) イヤト マウス」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    2. 「かの女が若し私の懇情を振り切って行ってしまったなら」(出典:城外(1936)〈小田嶽夫〉)
  4. 後から追いあげてくるものを、最後まで追いつかせない。「二位の選手を振り切ってゴールにはいる」
  5. 十分に振る。「バットを振り切る」

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