捌口・吐口(読み)はけぐち

精選版 日本国語大辞典 「捌口・吐口」の意味・読み・例文・類語

はけ‐ぐち【捌口・吐口】

〘名〙 (「はけくち」とも)
① 水などが流れ出ていく出口。また、多量の物や人が出ていく口。
上海(1928‐31)〈横光利一二三「吐け口を失った工女の群れは非常口の鉄の扉へ突きあたった」
② 商品などの売りさばきさき。販路
歌舞伎入間詞大名賢儀(1792)二つ目「其方もはけ口(グチ)何事もまぶと見える」
感情の放出される先。
日本橋(1914)〈泉鏡花〉四「飴屋老功。〈略〉小児捌口(ハケクチ)へ水を向ける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報