捻文・拈書(読み)ひねりぶみ

精選版 日本国語大辞典 「捻文・拈書」の意味・読み・例文・類語

ひねり‐ぶみ【捻文・拈書】

〘名〙
① 細長く切った数枚の紙片にそれぞれ文字を書き、折りひねって籤(くじ)としたもの。これを探り取って占う。もみくじ
書紀(720)斉明四年一一月(北野本訓)「有間の皇子、蘇我臣赤兄・塩屋連小戈(をほこ)〈略〉と短籍(ヒネリフミ)を取りて謀反けむ事を卜ふ」
② (封をひねるようにしたところから) 書状の形式の一つ。書状を礼紙(らいし)で巻き、その上を別の白紙で包み、書状の丈より余った上下の部分を筋かいに左へ折り、また右に折って後、裏の方へ折るもの。立文は多く捻文の形式にして手渡されたところから、のちに立文と捻文とが同じ意に用いられるようになった。ひねりじょう。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
男重宝記(元祿六年)(1693)四「包を略して捻文(ヒネリフミ)とし、捻文(ヒネリフミ)を略して結び文とす」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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