掟つ(読み)オキツ

デジタル大辞泉 「掟つ」の意味・読み・例文・類語

おき・つ【×掟つ】

[動タ下二]
あらかじめ心に決める。計画する。
「(山吹ノ花ハ)品高くなどは―・てざりける花にやあらむ」〈・幻〉
計画的に処置する。執り行う。取り計らう。
「とまり給はむ人々を思しやりて、えさは―・て給はざりけるにや」〈宿木
命令する。指図する。
うちへも参り給はず、とかくの御事など―・てさせ給ふ」〈澪標

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精選版 日本国語大辞典 「掟つ」の意味・読み・例文・類語

おき・つ【掟】

  1. 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. あらかじめ心に定める。予定する。計画する。
    1. [初出の実例]「つぎつぎ伝はりつつ、へだたりゆかむほどの行く先、いとうしろめたなきによりなむ、思ひ給へをきて侍る」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  3. 心に定めて、これを人に強制する。指図する。
    1. [初出の実例]「かくながら見捨て侍りなば、波のなかにもまじりうせねとなんをきて侍る」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
    2. 「人をおきてて、高き木に上せて、梢を切らせしに」(出典:徒然草(1331頃)一〇八)
  4. 計画的に処理をする。管理する。
    1. [初出の実例]「みづしどころ、大殿の具、いとよくしをきてたり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)

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