ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「推計人口」の意味・わかりやすい解説 推計人口すいけいじんこうestimated population 一定の地域の将来の人口量を推計した結果算出された人口データ。推計人口を求める基本的なねらいは,経済構造および社会構造の変化に対して,それらの合理的な発展のための計画的配慮に必要な基本的データを得ることにある。したがって,地域開発の立案や実施とその場合の地域人口の配置の変化は,これらの計画のすべての段階での総括的な指標として重視される。地域人口は計画に含まれる他の多くの指標を与件として,その基礎のうえに,これらと一貫性をもって位置づけられることが要請される。こうした考え方の推計人口は「計画値としての推計人口」と呼ばれている。これに対して,過去の傾向と人口要因自体の変化から将来の人口を推定して出したものを「趨勢値としての推計人口」と呼ぶ。これは,人口分布や移動現象を趨勢的な変化傾向として推計するものである。こうした2つの推計人口は,普通相互に比較して用いることが重要である。推定される人口は単に人口量だけでなく,人口構成の内容,つまり年齢構成や産業別就業人口などとして求められる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by