経済外的諸条件のこと。J・A・シュンペーターは、その静動二元論を構築するとき、経済現象を、経済外的諸条件の変化によって影響を受ける部分と、純粋に経済的な部分とに分けて認識しようとした。この場合、経済外的諸条件(人口、欲望状態、技術、政治等々)を与件とよび、それが変化すれば経済も影響を受けるが、与件に対して経済は影響しない、あるいはしないと認識されるものとした。与件をすべて一定とすれば、その影響が波及し尽くしたとき、経済は一定不変の状態に保たれる。これが静態である。これに対して純粋に経済的な部分は交換現象であり、このなかから新機軸innovationが生ずることによって動態になるとした。また、シュンペーターは、なにをもって与件とし、なにをもって純粋な経済現象とするかは、経済学者の手腕であるとし、この意味で、もっとも広く経済をとらえた者としてK・マルクスをあげている。
[一杉哲也]
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