掻き繕ふ(読み)カキツクロウ

デジタル大辞泉 「掻き繕ふ」の意味・読み・例文・類語

かき‐つくろ・う〔‐つくろふ〕【×掻き繕ふ】

[動ハ四]形よく整える。体裁よくする。かいつくろう。
御髪ぐし―・ひなどし給ひて」〈若紫

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「掻き繕ふ」の意味・読み・例文・類語

かき‐つくろ・う‥つくろふ【掻繕】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 ( 「かき」は接頭語 )
  2. 筋目の乱れたもの、乱れやすいものをきちんと整える。体裁よく並べる。筋道をとおす。かいつくろう。
    1. [初出の実例]「万に、くだ物、栗など、かきつくろひゐたり」(出典:落窪物語(10C後)一)
    2. 「御ぐしかきつくろひなどし給ひて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
  3. 身づくろいをする。乱れた姿形をなおす。威儀をととのえる。かいつくろう。
    1. [初出の実例]「止事无(やむことな)き人の、此(か)く責め給ふ事を、冷(すさまじ)くて止(やま)むも便(びん)无かるべし、と思て、袖を掻䟽(かきつくろ)ひて、此(かく)なむ申し上ける」(出典今昔物語集(1120頃か)二四)

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