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握取行為 あくしゅこういmancipatio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

握取行為
あくしゅこうい
mancipatio

古代ローマにおける手中物 res mancipi──たとえばイタリアの土地,奴隷,軛および鞍で馴育しうべき動物,農業用地の地役権など──の所有権移転の物権的要式行為。所有権を移転しようとする当事者双方が,目的物たる手中物を持ってローマ市民である1人の計量係 libripensと,これと同一の資格を有する5人の証人のもとにおもむき,彼らの面前で目的物を握って,法定の式語を言明し,移転を受けようとする当事者は計量係の持っている秤を銅片でたたき (または押下げ) ,その銅片を代金の代りに相手方に手渡して,握取行為は完了する。これにより手中物の受領者は,市民法上の所有権を取得し,これに付随して供与者の受領者に対する追奪担保および瑕疵担保責任が発生した。前3世紀中頃には握取行為が仮装売買に代えられる現象が顕著になった。ユスチニアヌス帝法にはこの制度は存在しない。

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