握握(読み)ニギニギ

デジタル大辞泉 「握握」の意味・読み・例文・類語

にぎ‐にぎ【握握】

赤ん坊がその手を握ったり広げたりすること。
賄賂わいろなどを受領すること。
役人の子は―をく覚え」〈柳多留・初〉
握り飯をいう幼児語
「―して上げましょと飯匙いひがひ取って手の内に」〈浄・先代萩

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「握握」の意味・読み・例文・類語

にぎ‐にぎ【握握】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 赤ん坊がその手を握ったりひろげたりすること。
    1. [初出の実例]「能い子じゃ。能い気量じゃ。最早何も芸は無か。ヤ、〈略〉にぎにぎにぎにぎ」(出典:虎寛本狂言・子盗人(室町末‐近世初))
  3. ( こぶしを握りしめるところから )
    1. (イ) 賄賂(わいろ)や物を受領すること。
      1. [初出の実例]「役人の子はにぎにぎを能く覚」(出典:雑俳・柳多留‐初(1765))
    2. (ロ) つかんだら離さないこと。
      1. [初出の実例]「病人のにぎにぎをするけちな事」(出典:雑俳・柳多留‐一三(1778))
  4. 握りめしを作ること。また、握りめし。
    1. [初出の実例]「いつもの様に、握握(ニギニギ)して上ましょと。飯匙取って手の内に」(出典浄瑠璃伽羅先代萩(1785)六)

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