最新 地学事典 「摩周カルデラ」の解説
ましゅうカルデラ
摩周カルデラ
Mashu caldera
北海道東部の屈斜路カルデラ東壁上に生成した完新世のクラカタウ型カルデラ。気象庁の活火山名は摩周。直径7.5km×5.5km,標高500~700mの急峻な断層崖に囲まれ,摩周湖を抱く。摩周湖は湖面標高351m,湖底は平坦で最深211.4m,透明度高く最大41.6m(1931年)。カルデラ壁基部に屈斜路軽石流堆積物が露出,これを覆って摩周火山の外輪山溶岩・砕屑物が壁を構成,最厚350m以上。カルデラの周縁には広く摩周火山灰層が分布。湖の中央にカムイシュ島(溶岩円頂丘),南東岸にカムイヌプリ(標高857m,成層火山,山頂に直径1.5kmの火口)が噴出。外輪山溶岩は苦鉄質輝石安山岩。火山灰は珪長質輝石安山岩質で,中央火口丘も同質または輝石デイサイトの溶岩・砕屑物。いずれも一般にアルカリ,特にK2Oに乏しく,やや鉄に富む。火山灰層序学の研究(山田忍,1958)により形成史が編まれた。1万数千年前から成層火山の形成が始まり,活動が爆発的となり,約7,000年前に火砕流を噴出してカルデラが形成。カムイヌプリの最新の噴火は約1,000年前。参考文献:勝井義雄(1963) 北大理紀要,11巻
執筆者:勝井 義雄・竹下 欣宏
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

