播麿国分寺跡(読み)はりまこくぶんじあと

国指定史跡ガイド 「播麿国分寺跡」の解説

はりまこくぶんじあと【播麿国分寺跡】


兵庫県姫路市御国野町にある寺院跡。姫路平野の中央を流れる市川の東岸、旧山陽道に沿った姫路市街地の東端に位置する。付近には針間(はりま)国造(くにのみやつこ)の系譜をひくと推定される壇場山古墳と山之越古墳(第三古墳)、白鳳(はくほう)時代、奈良時代に創建された廃寺や廃寺跡がある。この国分寺跡は聖武天皇の詔(みことのり)によって建立されたもので、塔跡がほぼ完全に残っていることから1921年(大正10)に国の史跡に指定されたが、主として寺域の南半部であったため、山陽新幹線の新設、住宅建設に基づく発掘調査などで、築地で寺域が画されていることが明らかとなり、1985年(昭和60)には指定地をほぼ旧寺域の範囲まで拡大した。金堂と中門を回廊で結び、その中軸線上に南大門、北に講堂僧坊を配する国分寺の典型的な伽藍(がらん)配置をもつ重要な寺院であることが判明。1990年(平成2)からは、往時の建物の一部復元を含む「ふるさと歴史の広場」としての整備事業が進められた。JR山陽本線御着(ごちゃく)駅から徒歩約7分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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