デジタル大辞泉 「擬く」の意味・読み・例文・類語 もど・く【▽擬く/抵=牾く/牴=牾く】 [動カ五(四)]1 さからって非難する。また、従わないでそむく。「御頼みとあれば―・きませぬが」〈露伴・寝耳鉄砲〉「をさをさ人の上―・き給はぬ大臣の」〈源・常夏〉2 他のものに似せて作る。また、他と同じように振る舞う。まねる。「この七歳なる子、父を―・きて、高麗人こまうどと文を作りかはしければ」〈宇津保・俊蔭〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「擬く」の意味・読み・例文・類語 もど・く【擬・抵牾・牴牾】 〘 他動詞 カ行四段活用 〙① 他と対抗して張り合って事を行なう。他のものに似せて作ったり、振舞ったりする。まがえる。[初出の実例]「此七歳(ななとせ)なる子、父をもどきて、高麗人(こまうど)と文をつくりかはしければ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)② さからって非難または批評する。また、そむく。反対して従わない態度を見せる。さからう。[初出の実例]「をさをさ、人の上もどき給はぬおとどの、このわたりのことは、耳とどめてぞ、おとしめ給ふや」(出典:源氏物語(1001‐14頃)常夏)「男のこと葉をもどくからは暇をとらす程に」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例