改造社(読み)かいぞうしゃ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「改造社」の意味・わかりやすい解説

改造社
かいぞうしゃ

山本実彦が 1919年1月創業した出版社。同年4月に創刊した総合月刊誌『改造』は,『中央公論』と並んで第2次世界大戦前の進歩的論壇を形成したが,太平洋戦争末期の言論弾圧で 44年6月に休刊戦後 46年にいったん復刊したが,54年末からの争議で『改造』不執筆同盟がつくられたりしたあげく,55年2月号を最後廃刊,改造社も解散した。なお改造社は,26年 12月『現代日本文学全集』で円本合戦の口火を切ったことでも有名。

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世界大百科事典(旧版)内の改造社の言及

【円本】より

…当時東京市内を1円均一で走るタクシーを〈円タク〉といったが,これらの全集も定価1円のものが多かったところから,円本と俗称された。創始者は改造社社長山本実彦で,木村毅らに書目選定を依頼,《現代日本文学全集》として,1926年12月に第1回配本《尾崎紅葉集》を出版した。当初は全37巻別巻1冊の予定であったが,予約読者が23万人(のちに40万~50万人)にのぼったので,全62巻別巻1冊に拡大した。…

【改造】より

…大正デモクラシー運動の高揚期に改造社の山本実彦(さねひこ)によって1919年(大正8)4月創刊された総合雑誌。創刊当初は明確な編集方針をもたず発行部数3万部(定価35銭)のうち多くが返品されたが,4号から当時の社会改造思想を正面にすえた特集を組み,多くの読者をつかんだ。…

※「改造社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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