化学辞典 第2版 「放射性核種の変位法則」の解説
放射性核種の変位法則
ホウシャセイカクシュノヘンイホウソク
displacement law of radioactive element
放射性核種が放出する放射線の種類と,放射線が出ることによって生じた崩壊生成物との間には一定の関係が成立し,原子番号Zおよび質量数Aについて次の関係が成立する.すなわち,α崩壊ではZは2,Aは4減少する.β+ 崩壊および軌道電子捕獲ではZだけが1減少,これに対して β- 崩壊ではZだけが1増加する.γ崩壊ではZおよびAは変化しない.Zの増減に応じて,周期表上の族が移動する.変位法則ともいう.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報